ハプロケEXステージ 名古屋編

作:しーず

「お疲れ様でした〜!」
 スタッフ一同が挨拶を交わす。
 今回の仕事は、俺の故郷である名古屋のTV局からの依頼で、
名古屋の観光スポットを全国にプロモートしようという物だった。
 その案内役に選ばれたのが、ここしばらく俺がプロデュースしている春香とやよいだった。
 「お疲れさん。なかなか上手いじゃないか、旅ものとしては上出来だ。」
 「プロデューサーさんの指導あってこそですよ。」
 「うっう〜…失敗しちゃいました…」
 等と言いながらも、二人とも上機嫌だ。
 「さて…」と俺は時計を見る。時刻は正午過ぎ。お昼時だな…と思っていると、
地元TV局のディレクター氏が声を掛けて来た。
 「手近なところでお昼にしませんか?」
 「あ、良いですね。そうしましょう。」
 「「お腹すきましたぁ〜」」
 俺の答えに二人がハモる。
 そして、「じゃ、行きましょうか」とディレクター氏に促されるまま撮影現場を後にした。
 思えば、ここでディレクター氏の
( ̄ー ̄)←ニタリ
 こんな表情に、俺はいち早く気付くべきだったのかもしれない。 


 その店は、杜の中にあった。外見は欧州によくあるロッジ風である。
 だが、店の駐車場にあるアルプス山脈をイメージした看板を見て、俺は頭を抱えた。
 「よりによって…かの重食喫茶『山』か…」
 「わ、すっごくお洒落な建物ですね」
 「早く入りたいですぅ」
 何も知らない二人が無邪気にはしゃいでいる。
 「春香、やよい。ここに来たからには…少し覚悟していてくれ…」
 「プロデューサーさん?どうしたんですか?頭なんか抱えて…」
 心配そうに春香が声を掛けてくる。
 …君達の心配をしている俺の気持ちを察してください…

 店内に入ると、既に『儀式』の準備は整っていた。
 皿には、ピンクの麺に飾られた果物。そして盛られたホイップクリーム。
 また、別のところには『つけ麺』にも見える鍋いっぱいの麺とつけダレ。
 止めに、丼いっぱいに盛られたこれ又ピンク色のご飯と小倉餡…。
ぴしっ
 これらを見た二人が凍り付いた。
 「春香、やよい…強く生きろ…」
 「「いぃぃぃぃぃやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!」」
 二人の悲鳴が、店内に木霊した……。 


 結局、地元の利を得た俺が小倉丼を完食したが、春香もやよいも3口で轟沈。
良い思い出……どころかトラウマを作ってしまったらしい。

 蛇足だが、春香はこのせいで3週間に至って味覚がバカになり、
765プロのお茶受け事情は『Eランク!(律子評)』に落ち込んだ……。



続かない 



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