あなたの事が…

作:ファル

春風が吹くこの季節…
この時期になると新しく何かを始めようとする人たちが増えてくる
だが、俺は既に新しいことを始めている…

「おっと、もうこんな時間か…早く帰らないと…」

そして俺の家へ…

「ただいま、あずさ」

「お帰りなさい、あなた…」

三浦あずさ…元トップアイドル…もとい、今は俺の女房だ

正直、あずささんが俺の事を好きだということには驚いた
そして引退の後すぐに結婚したわけだ、なんだかんだで子供2人(女と男が一人づつ)
今はこれで幸せにやっている

「お腹減ってますよね?すぐに食事用意しますね」

「ああ、頼むよ」

そういうとあずさは台所に向かっていった…
その間、俺は風呂に入ってテレビを見ていた

『次のニュースです、本日アイドルの星井美希さんがライブを行いました』

相変わらず色々な情報が流れてくる、ちなみに今紹介されたのは俺のプロデュース
しているアイドルだ、しばらくすると、後ろから声をかけられた

「あなた、食事ですよ」

「うん、わかった」

そういって俺はあずさが作ってくれた夕食に箸を伸ばす、相変わらずうまい

今は娘とあずさ、一人だけいない

「あれ?龍二は?」

「龍ちゃんは…風邪を引いて、寝てます」

「風邪か…治りかけが一番厄介だから完全に治したほうがいいぞ」

「私、見てきます」

そして2階へ…

「龍ちゃん、大丈夫?」

龍二はいかにも熱っぽそうな顔でこっちを見た
その顔は赤かったが、どこか蒼かった

「母さん…ごめん、迷惑かけて」

「いいのよ、あなたのせいじゃないんだから」

そういってあずさは、龍二の頭を優しくなでる…

「母さん…」

「いい子、いい子」 


そして数日後…
久々に俺の仕事に休みが取れたのであずさと俺とで温泉へ出かけることにした
お金は全てあずさが支払ったらしい

温泉街…

「あずさと2人きりなんて久しぶりだな」

「はい、何年振りでしょう…」

確かにここの所、家以外で話す時間がなかった
いい機会かもしれない

「それじゃ、温泉へ行きましょうか」

「そうだな…」

そのあと俺達は温泉にゆっくりと入り、1泊2食付ということで食事も出てきた
そして…夜も更けたころあずさから話があるというので外へ出た
夜なので部屋のベランダから夜の夜景が一望できる

「話って何だ?」

「あなたに…これを受け取ってほしくて…」

そういってあずさが取り出したのは20万円はするダイヤだった

「こんな高価なものをどこで…」

「龍ちゃんたちがくれたお金と…私の貯金です」

「この温泉を取ってくれたのも…龍ちゃんたちなんですよ」

「父さんと母さん、2人だけで行ってくると良いよ、って」

「しゃあ、あの二人にも感謝しないとな…」

「はい…愛してます…あなた」

「俺もだよ…あずさ…」

こうして夜は更けていった 



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