absurdity

作:ユルカ

俺は今日もいそいそと事務所に入る。
…………?
なんか雰囲気が変だが?

「ぷ、プロデューサー……」

お、雪歩か。
おはよう。

「こ、こんな話を知ってますか?」

なんだ?

☆1「20センチしかなくて、
しかも穴があいている傘をさして歩いている男の人がいますが、
雨に全く濡れませんでした。
一体なぜでしょう?」

へ?

そういうと雪歩はそそくさと行ってしまった。
今の……クイズか? さっぱり分からん。


「おはようございます〜、プロデューサーさん」

あ、あずささん、おはようございます!
今、雪歩がですね…………

「うふふふふ…………」

え? まさか……。

☆2「えーと、この問題の答えは一個しかないのでよく考えてくださいね〜。
風船の国という場所があるんですけど、
ここにはたくさんの風船があるんです〜。
赤、青、白、橙、緑、ピンク、黄色、灰色、若草色……
色だけじゃなくて個数も多くあるんですよ。
さて、私のイメージカラーである「紫」の風船は一体いくつあるでしょうか?」 


わ、分からない……。
しかも、あずささんまでクイズ……!?

って、いつの間にかいなくなってるし……。


「おはようございます。プロデューサー」


千早だ。よかった。
彼女は真面目だから、問題なんて出す事はないだろう。

おはよう、如月君。

「社長の真似ですか……? 似てませんね。罰としてクイズです」

ええええ!? そりゃ似てないとは思ったけどさ……

☆3「プロデューサー。私の問題は難しいですよ。
「私は仕事を完壁にこなした」
私の言葉にどんな嘘があるか?」

え? いや……んーと……
って、もういねえし!

どうなってんだ?


「おはようございまーす! プロデューサーさんっ!」

ああ、おはよう春香。
聞いてくれよ。さっきからみんな俺にクイズばかり出してくるんだ。
…………まさか。

☆4「男はスーツにネクタイ。 
如何にもサラリーマン、というイデタチである。 
その彼を一目見るなり、通りすがりのオバサンが言いました。 

「ありゃ酔ってるね」 

そのサラリーマンは、アルコールを採っても、 
顔色が変わらないし、しゃっくりもしない。 
確かに酔っていたが、何故突然、オバサンはそう思ったのでしょうか?」

何だこの問題は!!
……しかも、春香もいなくなってる……。 


一体何がどうなっている……?
みんながみんな挨拶をした後に、
クイズを出してくる……
しかもわからねぇ……

「うっう〜! プロデューサー、おはようございまーす!」


やよいだ。またクイズか?
……ん? 出してきたのは封筒?


「えーと、借りていた給食費返しますね」


律儀だな……
……おい。
封筒の中の紙にクイズが……っ!


☆5「500円玉3枚と100円玉5枚と10円玉3枚がありました。 
男がコンビニの店員に、2030円を支払いました。おつりは0円です。 
500円玉、100円玉、10円玉、それぞれ、何枚消えて無くなりましたか? 
お、お金が消えちゃうなんて信じられないですけど……」


「ハニー! おはようなの!」

美希だ……。
ああ、もういやな予感がする……。

「ハニー! ミキの問題も解いて!」

ほらな。

☆6「「あ」に「まる」をつけると「あまる」
「き」に「まる」をつけると「きまる」
「こ」に「まる」をつけると「こまる」
では、「は」に○をつけると?」

ふつうに考えたら「はまる」なんだろうが……
……違うんだろうな……
美希の奴……出すだけ出してどこ行った?

というか、みんなどこ行った……。 



「フン。みんな、問題が短すぎるのよ」

伊織……
出す気満々じゃないか。
しかも、長い問題を……。


☆7「私の昔話からの問題よ。
あの時の事はよく覚えているから日記に書いたわ。

○月×日(曇)
私は、私の家よりは下のランクのお金持ちの、Hの家に行った。 
そこで、Hの友達5人と、かくれんぼをしたんだ。 
私とHをふくめて、間違いなく全部で7人だった。 
鬼は私になった。ムカツク。
屋敷はとても広かった。私の家ほどじゃないけど。
なんとか私は、屋敷を隅々探し、Hの友達5人を見つけた。 
でも、Hだけ見つからない。探していないのは、この部屋だけ。 
Hは、どこに隠れているだろう? 部屋には、こんなものがあった。 

○こたつ 
○立方型のテレビ 
○クローゼット 
○カーテン 
○押入れ 

調べてみたけど、コタツの中には誰もいなかった。 
テレビはちゃんと、電源を入れると、番組が見れた。 
テレビに見せかけて、ホントは中は空洞かもと思ったけど、 
もし、そうなら番組が見れるなんて、おかしい。 
クローゼットには、仕掛けはなかったし誰も隠れていなかった。 
カーテンを裏返すと、誰もいなかった。 
押入れを開いても、何もなかった。 
でも、絶対に、この部屋のどこかに、Hは隠れてるはず。 
他の部屋にはいない事は私が一番わかってる。
で、痺れを切らしてついに出て来たわ。
びっくりしたわよ。観察力不足よね、私。

【問題】 
H君が身を隠していた場所は何処? 
その方法を考えなさい。」


…………短くても長くても分からなさは変わらん。
しかも考えている間にどこか行くなよ……。


「プロデューサー? どうしたんですか?」

真……おまえもか?

「そうですよ。当然でしょ?」

はぁ……。

☆8「ボクの父さんがレーサーなのは、
プロデューサーも知っている事ですよね。
では父さんの車が、曲がり角で必ず落とすものは?」 



ああ、もうぜんぜん分からないぞー。


「「兄ちゃん、兄ちゃん!」」


今度は亜美と真美か……。


☆9「兄ちゃん、兄ちゃん、亜美の問題は簡単には解けないよ!
セロハンテープを一番最初に貼るのはどーこだ?」

☆10「兄ちゃん、兄ちゃん、真美の問題も解いて、解いてー!
ある医者が合コンをしました。
合コンには美人で人の良さそうなお嬢様が大勢いたにもかかわらず、
その医者はいかにもモテそうな男に夢中になりました。 
一体なぜ?」


ああ、もう勘弁してくれ……
この間だって、春香達に問題を出されたのに……。


「あんな問題じゃ私たちは満足しませんよ」

り、律子!?

「私からも問題です。いいですか、いきますよ……」

☆11「▲◆▲
この3つの図形を全て使って、三角形をつくってください。」


え? これはどうすればいいんだ?
この3枚のパネルを使うのは分かるが……
どうやって三角を作る?


「お悩みのようですね」

よかった小鳥さんだ。

この人なら……

「私の名前である、鳥の問題です。」

前言撤回。ダメだこりゃ……


☆12「2羽を除けば全部がインコという鳥籠があります。
しかもこの鳥籠は、2羽を除けば全部がオウムとも言えるし、
2羽を除けば全部がジュウシマツであるとも言えます。

さて、この鳥籠にはいったい何羽の鳥がいるでしょうか?」


ぜ、ぜんぜん分からない…… 



「わからないんですか?」


分からないです。
小鳥さん! 助けてください!!


「情けないんですね。プロデューサーさん」


は、春香?


「失望しました」


千早!? 他のみんなも……?


「ま、簡単に言うと、とっさの判断ができるかテストしたわけよ。
 結果は明白。プロデューサーは不合格!!」


り、律子!? ちょっと、ま、待て!
不合格……!?
何をする気だ!?


「それでは、プロデューサーさん……お元気で……」


は、春香!?
いや、目が笑ってないんですけど……

バカン……

俺の足元の床が抜けて、落ちていく……

うわぁぁぁぁぁぁ………… 



ドサ……

…………ゆ……夢?

徹夜続きで疲れてたんだな……。

事務所のソファーの上で寝てしまってたのか……。


「おはようございます。プロデューサー」


お、おはよう律子。


「あ、そうだプロデューサー。こんな話を知ってますか?」


え?


「20センチしかなくて、しかも穴があいている傘をさして歩いている男の人が……」


うわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!



『もしもあなたが、「こんな話を知ってますか?」
 と、聞かれたら気をつけてください。
 あなたは既に、不条理な問題の世界に……
 入り込んでしまっているかもしれませんから……』


END 



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