キミと共に 〜決着〜

作:229

 あの夢の事件の後から数ヶ月がたち、
春香の凄まじい能力もあってか、
駿プロデュースの『DESTINY』は、
デビュー戦であるルーキーズを余裕で合格。
その後のオーディションでも連勝街道を突き進み、
不敗のまま先日は、
アイドルの憧れである「HIT-TV」に出演したばかりで、
『DESTINY』は、アイドル界の頂点中の頂点、Sランクとなった。

 今や彼女らが出すCDは、
2ndシングル「私はアイドル」、
3rdシングル「まっすぐ」、
4thシングル「My Best Friend」、
そのすべてが初登場で1位を獲得。
さらに彼女らが出る番組のほとんどが高視聴率。
また、ライブチケットは即日完売など、
彼女らはまさに、
トップアイドルという地位を確立したのだ。

 しかし駿にとって、これでまだ終わりではないと思っている。
それは、ある一人の女性のことだ。だがそれも・・・・・・


 ある日の事務所にて・・・・
休憩室で缶コーヒーを飲んでいる駿の携帯が鳴った。


「もしもし?」

『あ、ハニー?美希だよ☆』

「おぅ・・・・久しぶりだな。活躍は聞いてるよ。」

『ホント?ありがとうなの♪』

 美希のユニットである、真最強プロデュース『究極エンジェル』は、
『DESTINY』と同じ、Sランクのスーパーユニットだ。
そのメンバーを知った時、駿は驚いた・・・・

 一人は星井美希。
もう一人はなんと、アメリカで歌手として活躍し、
帰国後に加入したという如月千早。
そしてもう一人は水瀬伊織。
彼女は、前のユニットがAランクで終えた後、
真最強プロデューサーの勧誘で入ったのだ。

 その3人で組まれたユニットはすぐさま絶大な人気を手にし、
オーディションは連勝不敗。まさに最強のライバルである。 


「ところで、今日はどうした?」

『ハニー・・・・決着をつける日が来たよ。』

「そうか・・・・で、そちらさんは何に出るんだ?」

『「IDOL VISION」って番組・・・・知ってるよね?』

「ああ。たしか今回のは、合格は1組だけだったな・・・・」

 「IDOL VISION」・・・・
いつ放映するかがわからない放浪番組である。
ちなみに、2組が結成されて以来、この番組が出現することはなかった。
視聴率はどの歌番組よりも高い。
今回はゴールデンタイムであるため、合格すればファンは多く集まる。
そのため、オーディションに参加するライバル達のほとんどは強豪ばかりである。
合格枠はたった1つ。
苦戦を強いられるのは必死である。


「出るのか?」

『うん・・・・だから、さっきまでそれに向けてのレッスンだったの・・・・・・』

 美希の声が、疲れが出ているように感じる。
それだけレッスンがきついということだろう。


「そっか。とうとうこのときが来たんだな。わかった。俺たちも出よう。」

『うん。それじゃあ、オーディションでね。』

「ああ。」

 携帯が切れた。


「よし!たしかオーディションは2週間後だったな。
 やることが多くなったぞ!・・・・あ!そうだ!」

 駿はその日、オーディション参加受付、
当日の戦略や流行情報、
そのための衣装選びなど、その日は徹夜でやった。
・・・・そしてあることを決心する。

 翌日、駿は、緊急ミーティングをするということで、3人を事務所に呼んだ。


「おはよーございます!プロデューサーさん♪」

「おっはようございま〜っす!」

「おはようございますぅ☆プロデューサー。」

 3人は最高のテンションで挨拶した。
しかし駿は・・・・


「ふわぁ・・・・こんばんは・・・・・・」

 あくびしながら挨拶した。
昨日はやることが多すぎてほとんど寝ていないのだ。


「こんばんは・・・・って、もう朝ですよ?
 プロデューサーさん、もしかして徹夜ですか?
 ダメですよ、無理しちゃ☆うふっ♪」

「なははは・・・・注意されちゃった。俺は大丈夫だ。
 まあそれはそれとして、今日は昨日言った通り、ミーティングを行う。
 みんな応接室へ移動しようか。」

「「「はい。」」」

 結成以降、シンクロする3人の返事を、駿は何回聞いただろうか・・・・
4人は応接室に入り、駿の話を聞く。 


「さて、今回「IDOL VISION」に挑むことになったのだが、
 そこになんと、あの『究極エンジェル』が参加するとのことだ。」

「え・・・・それって、美希たち3人のユニットじゃないですか。」

「ああ。あのユニットは、
 もはや『アイドル神』と呼ぶにふさわしいユニットだ・・・・
 それと対決することになった。」

「えええ!?伊織ちゃんたちと対決ですか!!?」

「だ、大丈夫なんでしょうか・・・・
 千早ちゃんたちに勝てるんでしょうかぁ・・・・・・」

「そのための作戦会議をこれから始める。
 当日の流行はボーカル。そのための新曲を用意した。」

「新曲ですか?」

「ああ。準備をするからちょっと待ってな。」

 駿は自分のデスクから、
新曲のデモテープとラジカセ、歌詞カードを応接室へ運んだ。


「じゃあ聞いてみてくれ。」

 曲が流れ、4人はヘッドホンでそれを歌詞カードを見ながら真剣に聞いている・・・・
そして・・・・・・


「こんな感じだね。」

「と〜ってもいい曲ですね♪」

「うあ〜!私、感動しちゃいました!」

「こ、これだけのすごい曲・・・・私に歌えるでしょうかぁ?」

「3人にならできる!
だから、明日からはそのためのレッスンを行う。
あとオーディションでは・・・・」

 その後、オーディションの対策や必要事項を説明した。
その日はミーティングのみで終了。
その2週間・・・・新曲をなんなく憶えた3人は、一生懸命に・・・・
そして楽しくレッスンに励んだ。
そして、オーディション当日を迎えた。

 オーディション会場控え室にて
開始数十分前・・・・


「やっぱ、毎回毎回緊張するな。」

「そうですね〜」

 すると・・・・

「ハニー!お久しぶり♪」

「久しぶりですね。プロデューサー。」

「あら、あんた達も出るんだったかしら。にひひ♪」

「おぅ。3人とも、久しぶりだな。」

 駿は控え室で美希たちと再会する。


「どうだ?調子の方は?」

「うん♪絶好調だよ!」

「今回は、萩原さんたちとの対決でしたね。
 いくら相手がプロデューサーでも、手加減はしません。」

「そういうこと♪ま、あんた達もせいぜい頑張りなさい。」

「ああ。俺らも全力でやらせてもらう!」

「おい!作戦会議だ!こい!」

「あ、呼ばれたみたいだね。」

「それじゃあプロデューサー、また後で。」

「ああ。」

 美希たちは自分達のプロデューサーのところへ行った。 


「プロデューサーさん・・・・」

「私達、か、勝てるんでしょうかぁ・・・・」

「うっう〜・・・・不安になってきました〜・・・・・・」

「おいおい・・・・ここまで来て自信をなくしてどうする。
 今までやってきたこと、
 俺たちの思い出をすべてぶつければ、絶対に勝てる!
 大丈夫だ!」

「あ・・・・そうですよね!」

「はい☆私、頑張りますぅ!」

「プロデューサー!ハイターッチ!」

「おぅ!」

 駿とやよいがハイタッチをかわしたところで、
オーディションの説明が始まった。
今回、審査員の歌田音がオーディションを仕切ることに。
順番は、『究極エンジェル』は3番、
『DESTINY』は4番となっている。


「それでは、オーディションを開始いたします。」

 オーディションが始まった。
やはり他のユニットもレベルは高いが、
やはり『DESTINY』と『究極エンジェル』とは劣っている。
今回のオーディションは、2組だけの対決ということになるだろう。

審査は第1と第2が終わり、次は第3審査に入る。
『究極エンジェル』の審査が始まった。
曲は、現在爆発的人気を誇る「relations」だ。
審査員たちからは最高の評価をもらった様子だ。

 ステージ袖で待機している駿たちは・・・・


「よし!3人とも、楽しくな!」

「「「はい♪」」」

「よし!いってこい!」

 春香たちがステージに上がり、
代表して春香がしゃべる。


「エントリーナンバー4番、『DESTINY』です!よろしくお願いします!」

 曲は、『悠久の旅人〜dear boy』。
この曲はかつて、「snow*」という女性シンガーが出した曲で、
当時の駿はそれを聞いて涙を流したという。
今回、事務所側の許可が下りたので、
カバー曲として出すことにしたのだ。

 曲が流れ、雪歩から歌い始める。


 ♪時を 渡る 聖者のように どんな孤独に 泣いていたの?♪


 審査員の評価は・・・・

「第1、第2以上に、ボーカルの印象はいいですね。」

「ダンスもメリハリがあって、なかなかだぜ!」

「う〜ん!このビジュアル♪私、気に入っちゃったかも!」

 『究極エンジェル』とほぼ互角の評価をつける審査員達。
そして曲は最後のサビ前の間奏に・・・・
ここで駿が、アイコンタクトと首のうなづきで指示を出す。
「(ここだ!俺たちの思い出をすべてぶつけるんだ!
 春香たちなら、美希たちにも絶対に勝てる!)」

 指示は春香たちに届いたらしい。
春香たちは、今までの思い出すべてをつぎ込むように集中する・・・・

 最後のサビに突入。ここで春香のみが歌う。


 ♪Dear boy いつも夜空に わたしを探して すぐ見つけられるように 強い光を放とう♪


 そして、最後に、やよいと雪歩が見事にハモる。


 ♪瞬く軌道は ふたりの目印 今どこで見ているの? truth 感じてて♪ 


 オーディション終了
控え室にて・・・・・・


「お疲れ様!今までで最高のオーディションだったよ!」

「はい!ありがとうございます!」

「でも、力を出しすぎて、少し眠いですぅ・・・・」

「ははは・・・・そりゃそうだ。
 今までそうとうレッスンをしてきて、
 今日もありったけの思い出をぶつけたんだ。無理もない。
 結果が出るまで少し休むといい。」

「はい。私、オーディションの後は、じっとしてられないんですけど・・・・
 今回はすごい疲れました・・・・・・」

 3人はイスに腰掛けた。
どうやら力を使い果たしたみたいで、
3人とも寝てしまったようだ。
すると・・・・


「お疲れ。」

「し、真最強プロデューサー・・・・お、お疲れ様です。」

「今日のオーディション、我らの完敗だ。」

「い、いきなり何を・・・・
 結果はまだわからないじゃないですか!」

「いいや。見させてもらったよ。
 特に最後のサビ・・・・我も感動してしまった・・・・・・
 星井達も、泣きながら同じ事を言っていたよ。」

「そ、そんな・・・・」

「貴様こそ、『真のアイドルマスター』だな。」

「真の・・・・アイドルマスター・・・・・・」

「今度は我らが追う番だ。
 次のオーディションで会おう。」

「あ、はい。お疲れ様です!」

 真最強プロデューサーは、控え室を後にした。


「『真のアイドルマスター』か・・・・
 いや、俺なんてまだまださ。
 春香たちが頑張ったから・・・・・・」

 その後、オーディションは合格。
翌日のTV出演にて、新曲の紹介を宣伝をした。
新曲の『悠久の旅人〜dear boy』は超爆発的に売れ、
シングルチャートの売り上げ数では、
2位と5倍以上の差をつけて堂々の1位。
この曲は、より多くのファンを感動させたという。

 「IDOL VISION」から1ヵ月・・・・
『DESTINY』は現在も、トップアイドルとして活躍し、
積極的にTVやライブに姿を現した。

 一方、『究極エンジェル』は、
オーディションの後に突然の電撃引退。
如月千早は再びアメリカへ。
水瀬伊織は引退後、765プロに戻ってきた。
しかし、星井美希は765プロに戻ることはなかった。

 ここで『DESTINY』には・・・・守らなければいけない規則があった。
それは、高木社長が決めた765プロの絶対規則。
『活動期間は1年間』。
この規則だけは、絶対に守らなければいけない。
駿はこのことには反対ではない。
Sランクとなり、これまでのオーディションは30戦全勝。
さらに、美希との約束である『究極エンジェル』との対決にも勝利した。
もはや、やるべきことをすべて成し遂げたのだ・・・・・・
否、まだやるべき事が残っていた。 


 活動停止まであと2週間となった日。
駿は、昨日春香たちに、事務所に来るようにと呼び出した。
そして午前9時。春香たちがやってきた。


「おはよーございます♪」

「おはよーございまーっす!」

「おはようございます☆」

「来たか。みんな、応接室で話があるんだ。」

 4人は応接室へ。


「さて、765プロの絶対規則・・・・
 3人は経験してるからわかるよな?」

「・・・・はい。『活動期間は1年間』ですよね?」

「そうだ。俺たちにその時が来てしまった。」

「そう、ですかぁ・・・・
 ついに来てしまったんですね・・・・・・」

「だが、最後はもちろん、
 特大の仕掛けをするつもりだ。」

「やるんですね?お別れコンサート!」

「ああ!Sランクになり、
 美希たちにも勝利し、トップアイドルとして活躍した、
 俺たちの記念碑を建てるときが来たんだ。」

「はい!お別れコンサート、
 絶対に成功させましょう!」

「よし!そうと決まったら早速準備だ!
 みんな、これからレッスンをするぞ!」

「「「はい!」」」

「いい声だ・・・・・・」

 この2週間、春香、やよい、雪歩の3人は、
一生懸命レッスンに励んだ。
駿自身も、春香たちのレッスンに付き合い、
さらには会場設営や関係者との打ち合わせ、
ファンへの告知など、多忙の2週間となった。
そして、お別れコンサート当日となった。

 ・・・・時刻は午後4時半。ライブ開演30分前。
ドーム会場は超満員であり、ファンは3人を待っていた。
この時春香は、駿の姿が見えないことに気づき、
ひとり駿を探していた。
そして、廊下の長椅子に腰掛けている駿を見つけた。
その隣には、なんと星井美希の姿があった。
曲がり角に隠れる春香。


「いよいよ・・・・ハニーとお別れなんだね・・・・・・」

「ああ。でも、永遠に別れるわけじゃない。
 もし美希が、またアイドル活動をして、
 つまづくようなことがあったら、遠慮なく俺に言っていいから。
 俺は、美希のプロデューサーなんだから。」

「うん・・・・ありがとう。ハニー☆
 最後に、美希のお願い・・・・聞いてくれる?」

「何?」

「・・・・キスしたいなぁ」

 春香は一瞬驚いた。


「お、おい美希・・・・こんな人目のつくとこで・・・・・・
 しかも仮に春香に見られたら・・・・っ!!」

 美希は、駿がしゃべっている最中、
強引にも、自分の唇を、駿の唇に瞬間的に触れた。
駿は突然すぎて驚きを隠せない様子。


「ふふっ♪じゃあね、ハニー☆ ライブ見てるから!」 


 そう言い残し、美希は春香がいるのと反対側に走り去った。
駿はうつむきながら呟いた。


「はぁ・・・・春香に見られなきゃいいけどな・・・・・・」

「何がですか?」

「な・・・・春香!?」

 駿は、まさかの展開にびっくりする。
逆にその笑顔が恐怖に感じた。
そして覚悟を決めて聞いてみた。


「ど、どこから見ていた?」

「『いよいよ・・・・ハニーとお別れなんだね・・・・・・』
 っていうところからです。」

「あちゃ〜・・・・」

 いやな予感が的中した。しかし春香は・・・・・・

「でも大丈夫ですよ♪どんなことがあっても、
プロデューサーさんは、私の一番大好きな人ですから☆」

「春香・・・・」

「で、でも・・・・で、できれば・・・・
 美希とおんなじことしたいなぁ・・・・・・なんて・・・・・・」

 照れながら春香は言った。


「いいのか?」

「あ・・・・はい☆」

「わかった。」

 駿は、目を瞑って若干上を向いて頬を赤らめている春香の両肩に手を置き、
そっと口付けた。触れてから2、3秒がたった。


「・・・・ごめんなさい・・・・・・」

「いや・・・・」

「なんか、今日のお別れコンサート、
 絶対に成功させる自信がついちゃいました☆」

「そ、そうか・・・・春香が嬉しいんなら、俺も嬉しいよ・・・・」

「え、えへへ・・・・♪」

 照れる2人。駿は仕切りに腕時計を見る。


「あと少しか・・・・やよいと雪歩は?」

「あ、はい。2人とも控え室にいます。
 とっても落ち着いてますよ。」

「そうか・・・・・・
 春香・・・・絶対に成功させよう。」

「はい!私、頑張ります!
 ファンのために、私達のために、
 そして、プロデューサーさんのために・・・・」

「ああ!俺たちの、これからのためにも!」

「はい♪」

 そして、コンサートは始まった・・・・
会場は最初の曲から盛り上がり、
会場内は熱気に包まれていた。
そして・・・・残すはラストソングのみとなった。
代表して春香がしゃべる。

「みんなー!ありがとうー!
それじゃあ最後の曲、聞いてくださーい!
ラストソングは、『悠久の旅人〜dear boy』!!」

 イントロが流れ、それを3人はリズムに合わせ、
華麗に、そして艶やかに踊る。
そして、表情豊かに、今持ってる最高の歌唱力でそれを歌う。
ファン全員は曲に合わせ、手に持つペンライトを上に振る。
ファンの中には、すでに涙を流す者がいた。
そして舞台袖で見守る駿も、大粒の涙を流しながら思った。


「(・・・・今までで、
最高のプロデュースだったよ・・・・・・
もう、悔いはない。
本当にありがとう・・・・やよい、雪歩・・・・春香。)」 


 こうして、曲が終了・・・・
ライブは大盛り上がりの中、終了した。
ステージの袖にて・・・・


「お疲れ様でしたー♪大成功でしたね!」

「はい!私、最高のライブができて幸せです!」

「ここまでやれたのは、プロデューサーのおかげですぅ。
 ありがとうございますぅ☆」

「ああ。今日のライブは、
 今までで最高だったよ!
 それに聞いてみろ!この声援を!」

「「「うわぁ♪」」」

 ファン全員でアンコールの合唱である。


「よし!時間の許されるまで、
 思いっきりやってこい!」

「はい!わかりました!」

「うっう〜!
 私、体が倒れるまで歌っちゃいま〜っす!」

「はい。私も、この声援に応えられるまで、
 精一杯やってきます!」

「よし!行ってこい!」

「「「はい!」」」



 こうして『DESTINY』は、
アイドル界において、
ファンの記憶にいつまでも残るほどのライブを終え、
その活動を終えた。

 お別れコンサートは、
アンコールの繰り返しで、予定していた時間を3時間も延長。
その後、関係者各位に挨拶するなどで、
時間は深夜になってしまった・・・・。
駿は、もうくたくたになった3人を帰すということで、
今日予定していた打ち上げには参加せず、
3人を家に帰すことにした。 


 駿は、自分の車に3人を乗せ、
まずやよいの家に向かった。
数十分後、高槻家の前に到着・・・・
 車内にて・・・・・・


「それじゃあやよい、今までお疲れ様。」

「はい!今日までありがとうござました!」

「やよいちゃん・・・・人一倍に頑張りましたね。」

「そうだね。やよいの元気、
 私ももらっちゃったみたいで・・・・
 やよいが頑張るから、私も頑張れたかも♪
 ありがとね☆やよい♪」

「いえ!春香さんや雪歩さんは、
私なんかがかなわないスーパーアイドルでした!」

「だが、やよいも決して負けていない。
 今日までよく頑張ったな。」

「えへへ・・・・あ、あの、
プロデューサーに、春香さん、雪歩さん・・・・・・」

「ん?どうした?」

「あ、あの・・・・今だけでいいんで、
お兄ちゃん、お姉ちゃんって呼んでもいいですか・・・・・・?」

「・・・・問題ないだろ?」

「はい♪」

「わ、私も大丈夫です。」

「よ、よ〜っし・・・・
お、お兄ちゃん☆お姉ちゃん☆」

 照れながら口にするやよい。


「なんだ?やよい。」

「どうしたの?やよい♪」

「何かあった?やよいちゃん☆」

「わ、わあ〜・・・・
 私どうしよう〜・・・・・・」

「よし、今日まで頑張ったやよいに、
 2人とも、頭を撫でてやれ。」

「わかりました♪」

「あ、はい。」

 3人でやよいの頭をなでなでする。


「あ・・・・あぁ〜・・・・・・☆」

「「「いい子いい子」」」

「えへへ・・・・ありがとう☆
お兄ちゃん、お姉ちゃん。」

 そして、自宅前でも、車が見えなくなるまで、
やよいは最後まで元気に手を振り、
そして我が家へ入っていった。 


 次に雪歩の自宅へ。


「そういえば、雪歩の家って行ったことないんだよな。」

「そうでしたね。あ、ここですぅ。」

「で、でけ〜・・・・」

 何坪あるんだろうというぐらいのお屋敷にびっくりする駿。
そして・・・・


「こんな時間までやったんだ・・・・
 親御さんも、心配してるだろうな。」

「あ、お父さんとお母さんには、
 さっき連絡したので大丈夫ですぅ。」

「そっか。入り口はここか・・・・
 雪歩、今日までお疲れ様。」

「お疲れ雪歩♪雪歩って強いんだね・・・・
 私びっくりしちゃった☆」

「いえ、そんな・・・・
 春香ちゃんには、まだまだかなわないですよぉ・・・・」

「解散後も相変わらずだな・・・・
 大丈夫だ!雪歩は、今までで一番強くなれた!
 自信を持っていいぞ。」

「あ、はい。ありがとうございますぅ。」

「それじゃあ雪歩、
 今日までありがとな。」

 駿は右手を出した。


「あ、はい・・・・
 ありがとうございましたぁ☆」

 雪歩は何の躊躇もなく、駿と握手した。


「じゃあね♪雪歩。」

「はい。春香ちゃんも、お疲れ様☆」

 雪歩もやよいと同様、
車が見えなくなるまで見送った。

 そして・・・・


「さて、そろそろ行こうか。」

「はい☆」

「親御さんには連絡したか?」

「はい。ライブ後に、
 『今日は近くのホテルに泊まるから帰れない』
 って電話しておきました。」

「なんか・・・・だましてた感があるけど・・・・・・
 仕方がないか。」

「そこって、素敵なとこなんですか?」

「ああ!今の時間だけどな。
 期待してもいいぞ。」

「わあ〜☆楽しみです〜!」

 春香を乗せ、駿はある場所へと向かう・・・・
そこはどこなのか。
そして、何故そこへ向かうのか・・・・
それは、2人だけが知る・・・・・・ 



上へ

inserted by FC2 system