誕生日は誰かが覚えている

作:ファル

11月22日 午後3時
765プロ

「じゃあ俺は帰りますから、二人とも気をつけて。」

765プロでの事務を終え、帰宅しようとするPがいる
その姿を見送っている二つの人影もある
一人は三浦あずさ。デュオユニットを組み活動している。
もう一人は星井美希。三浦あずさとユニットを組んでいる。

「じゃあ私たちも帰りましょうか。」

「あ〜疲れた…あふぅ…。」

美希は途中であずさと別れ、家路の途中。
こんな事を思っていた。

(明日は…ミキの誕生日だけど…プロデュサーさん覚えててくれたかな。)
そう。この翌日…11月24日は美希の誕生日だったのだ。
美希は明日、オフなのでそれを利用して事務所を覗いてみるつもりなのだ。
美希は祝福の言葉をもらえればいいと思っていた。

11月24日 午前9時
765プロ

この日は美希が朝早くから事務所に来ていた。
Pが覚えているか確かめるためである。

「ねぇプロデュサーさん。今日何の日だか覚えてる?。」

「今日って…特には無かったと思うけど…。」

「……まぁいいや。ミキが帰る時にもう一回聞くからその時までには思い出してね。」

時は刻一刻と過ぎ、午後の4時
そろそろ美希は帰ろうと思い、Pに朝と同じ事を質問した。

「ねぇプロデュサーさん。今日何の日だか覚えてる?。」

「悪いな美希…思い出せそうも無い。」

この返答に対し美希は…

「そっか…じゃあいいや。また明日ね。」

そう言うと美希は事務所を後にした。

(さっきの声…妙に暗かったが何か悪い事でもしたのかな?)

その頃思いを打ち砕かれた美希は一人公園にいた。

「プロデュサーさん…ミキの誕生日…覚えてなかった。」

美希はショックで放心状態になりかけていた。期待が大きかった分落胆も大きい。

「まぁいいや。ミキの誕生日なんて…一年経てばまた来るし…ぐずっ…」

美希は眼を潤ませながら帰ろうとした…その時。

「美希ちゃん…ここにいたのね。探したんだから。」

そこにはあずさがいた
あずさは今日一人で仕事だったため、それを終えた帰りのようだった。

「あずさか…何の用?。」

美希は落胆している表情であずさを見る。
するとあずさは…。

「美希ちゃん。ちょっと来てくれる?」

「えっ…でも。」

「いいからいいから。」

あずさは美希を連れ、とある喫茶店のような店に入った。

「えーと、じゃあ一昨日頼んでおいたのをお願いします。」

「かしこまりました。少々お待ちください。」

あずさはこの店に何かを予約していたようだ。
しばらくすると、ちょうど二人で食べ切れそうな円形方のケーキが
15本のローソクとネームプレートのチョコと一緒に運ばれてきた。
チョコのネームプレートには「美希ちゃん。15歳の誕生日おめでとう。」と書かれていた。
これを見た美希は…。 

「えっ…あずさ。これって…。」

「美希ちゃん。15歳の誕生日。おめでとう。」

あずさの言葉と同時に店内の店員全員がクラッカーを鳴らした。

「ずっと…覚えててくれたの?」

「ええ。私も誕生日は祝ってもらったから美希ちゃんも…と思って用意しておいたの。」

「あずさ…ありがとうなの!。ミキ、すっごく嬉しいの。」

「良かった。それから、美希ちゃんにプレゼント。」

あずさがそう言って渡したのは、2つの紙袋。

「1つは私から、もう1つは宰相Pさんからよ。」

「本当に…本当にありがとうなの!。」

その後2人はケーキを食べ、美希の誕生日を心から祝った。
その帰り道、みきはあずさのそばを離れようとしなかった。

Pも午後8時くらいにようやく気付いたが遅く、宰相Pに袋叩きにされたのはまた別の話である。 




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