酔いの混乱(前編)

作:アメジスト

・・・起きた時は、いつもと違う感触の布団で寝転がっていた。
なんだか体がどっと疲れている・・・そして俺は昨日のことを思い出す

そして周りを見ると・・・思い出した・・・

―――昨日―――

亜美「やったー♪亜美たち二人の初TV大成功だね兄ちゃん!真美!」
真美「そーそー!どうだったー兄ちゃん?」
P  「ああ、さすがだったぞ。二人息がものすごく合ってたな!
スタッフ全員もうずーっと目玉開いてじっとみててたぞ!」
亜美「んっふっふ〜♪トーゼンだよ!ネッ真美♪」
真美「そうそう〜!歌すごい難しかったけど、真美たちに不可能はないもんね♪
あ、そうだ兄ちゃん!」

この元気ありあまりすぎな二人、
ほんの数日前、引退したばかりの二人。双子の双海亜美と真美。
以前は、二人で交代しながら仕事をこなしていたが・・・
今は二人してデュオで一緒にやっている。俺がまたプロデュースして・・・
TV特番で放映した時は、TV局に連絡して知らせた時でさえ、
局の知らない人がとても驚いてて、さらに放映後は大量の手紙が事務所に・・・
まあ、こんな感じで再デビューした二人だったりもする。
そして、再デビュー後初のTV出演した今日だった・・・。
はっきりいってると新曲の選曲は失敗したと思ってる。
なんでこんな亜美たちにこの曲を選んだんだろう・・・

P  「ん・・・なんだ、真美?」
真美「明日はお休みだし、今度は、真美たちの二回目のアイドルデビューだから、
夜越しで祝いパーティーしよ♪」
亜美「あ、真美いーねそれ!やろやろ〜♪」
P  「よ・・・夜越し???オ・・・オフの明日に?????」
亜美「そうそう。もちろん兄ちゃんのことも一緒にお祝いね!」
真美「そんでもって〜、ビンゴ大会とかして景品取り放題!」
P  「誰が景品出すんだよ」
真美「そこは任しといて!ママ特製のチョー美味しいケーキ、
ママとパパと兄ちゃんと亜美たちで8つに分けて、残り3つを賭ける!とか」
亜美「あと!社長さんに用意してもらうとか!」
P  (う・・・適当に流してなしにしようと思ったらむしろ乗ってきた・・・)
真美「で、兄ちゃん来るよね!もちろん!」
P  「んー・・・ビンゴ大会は遠慮しとくけど・・・まあせっかくだし、いいぞ!」
これが後々何を表すかも想像せずに・・・
真美「よかった〜。じゃー決まりで、レッツゴー♪」
P  「まてまて!まだやることあるんだから!
慣れてるんだから忘れるなよ!」(・・・「よかった」?
二人「はーい♪」 


亜美も真美もかなり上機嫌になっている。なんだか今までに見たことがないくらいに。
で、今日の予定全部終了した。
P  「・・・ところで、こんないきなりでできるのか?」
真美「えへへ〜。実はね、ママに朝今日はケーキとごちそう作ってって頼んどいたの!」
亜美「え〜真美!聞いてないよ〜!」
真美「気にしない気にしない!これで兄ちゃんが来るんだからさ!」
P  「す・・・既に計画されてたのか・・・」(さっきの「よかった〜」納得・・・
真美「じゃあ今度こそ〜」
亜美「レッツゴー♪」
――双海家:6:00――
亜美「とうちゃーく!ほら!兄ちゃんも早く来て!」
P  「おい・・・コレ本当にお菓子しか入ってないのか・・・?」
真美「兄ちゃんそれ聞くの何回目ー?真美達のバックも重いんだから!
早く早く!あ、ママー!ただいまー!ちょっと待っててー!」
亜美「ホラ兄ちゃんー」
真美「いそごいそごー」
P  「ちょ・・・」

亜美と真美が片手ずつ、袋を持っている手を握って引っ張られた俺だった・・・
あれ、そういえばあの時も・・・

亜美「えへへ、また兄ちゃんの手握れたね♪」
真美「そーだねー♪えへへ。じゃ、ママに伝えてくるね!」
P  「小声で言ってるようだけど丸ぎこえだぞー・・・」
亜美「わぁ!えっと・・・その・・・」
真美「兄ちゃーん。やっていいってさ!」
亜美「わーい!いつごろ?」
真美「んっとねー、なんかまだ用意してなかったらしくて。あと2,3時間待ってって!」
P  「結構時間空くな・・・」
亜美「じゃーさ、亜美たちと部屋でアドバンスやろー!」
P  「いいけど・・・俺は持ってないぞ?」
真美「はい!これ!」
P  「へ?・・・普通のアドバンス・・・」
亜美「もー!SPに買い替えしたんだよ!兄ちゃん減点−30点!」
真美「まぁまぁ亜美♪兄ちゃんどれやりたいー?」
亜美「兄ちゃん選んだ奴ならなんだって亜美やっちゃうよー」
真美「兄ちゃんが選んだんならどれだって楽しくやっちゃうよー」
P  「じゃあ・・・知らないの多いな・・・じゃあ『桃鉄G』でいいや」
真美「よし!決まりだね!えーっと、名前決めて!」
亜美「えーっと!じゃあ・・・『ロリコン帝王』!」
P  (ブッ!)
真美「えー!じゃあ真美は『いじめ女王』!」
P  「お・・・お前らどこでそんな言葉知ったんだ・・・???」(ハ…腹痛い…
真美「いおりんから聞いたー」
亜美「律っちゃんから聞いたー」
P  「・・・うん、あ・・・そう・・・俺は・・・めんどくさいから『たかぎ社長』で」
亜美「うわーっ借金100億とか行ったら面白そうだねー!」
真美「そんで事務所で言ったらどうなるかなー?」
P  「く・・・と、とりあえず始めるぞ!」 

―――もうすぐ3時間。―――
亜美「あ〜ん兄ちゃん強すぎるよ〜・・・」
真美「真美えんまにも負けちゃってるよ〜・・・」
P  「ははっどんなもんだ。それ!鉄道購入だ!」
真美「あー・・・借金100億円でカードもらってもうれしくないよー」
P  「よーし水戸到着!次は・・・・・・沖縄???」
真美「やったー!さっき(キ○グボンビーに)飛ばされたばっかだもんね!」
亜美「んっふっふ〜♪亜美もまだ船の上だよ♪」
真美「到着〜!兄ちゃんボンビー♪」
P  「くそー・・・次は・・・は?長崎・・・え・・・なんで・・・」
亜美「やったー!ついたー!」
P  「は・・・う・・・次は札幌・・・え?えーーー!?!?!?」
亜美「あ、兄ちゃん・・・噂は本当だったんだね、真美・・・」
真美「本当だね・・・1兆円、本当に奪ってるね・・・」
P  「あ・・・物件が・・・物件がああああ!!」
真美「悲惨だね兄ちゃん・・・」
P  「なんか疲れた・・・」
亜美「まーまー、もうすぐ元気に騒げるんだからっ」
P  「う、うーん・・・とりあえず苫小牧にワープして・・・よし借金返済」
真美「えー!それはないよー!」
亜美「兄ちゃんひどいー・・・あれ?ママどしたの?」
真美「お?ケーキのにおいプンプンきてるぅ!できてるねー!」
亜美「あ!真美待ってよ〜!」
P  「ちょ・・・あ、お邪魔してます・・・」

えっと・・・あの後食卓に座った後えーっと・・・
たいしたことでもないのに酒用意されて・・・ええっと・・・思いだせん
辺りを見渡す・・・なんだか肌に生暖かい感触があるけど・・・

右を見る・・・左を見る・・・亜美と真美がいた・・・
しかもいくら子供がいても3人じゃきついここに・・・ってなんで???
しかも、着ていた服が昨日と違う・・・え?なんだこの服・・・

亜美「あれ・・・兄ちゃん・・・あー・・・亜美も寝ちゃったかー・・・」
真美「んー・・・あ・・・亜美、兄ちゃん、おはようー・・・」
・・・一応寝た時間遅かったらしいな・・・二人ともかなり眠そうだ・・・ 


P  「亜美、真美・・・俺酒飲んだあと何してた?」
亜美「あれ?兄ちゃん覚えてないの?なんだか兄ちゃん、急に元気になり始めちゃってさ」
真美「真美たちがビンゴ大会ーって言ったらすごい乗り気だったよねー」
亜美「でー、あのあと亜美たちとお風呂はいってー」
P  「ちょ、ちょっとまったぁー!!へ・・・風呂???」
真美「うん、『兄ちゃんお風呂はいろー』って言ったらさ、
目座らせながら『よーしいいぞ!』とか言い出してたりしてさ!」
亜美「うん、兄ちゃんのハダカ、みちゃったね。」
真美「うん、入ったらいやらしー発言してたよねー」
P  「は・・・・・・・・・・・・あのさ、もう少し詳しく話してくれないか?」
亜美「うん、でさー。亜美たちが『亜美たちの”ピー”を”ピー”て』っていってさ」
真美「そしたら兄ちゃん本気そうな目になっちゃってたりしてさー!
兄ちゃんよっぱらせると大胆だね♪他にもあれはすごい・・・その・・・うれしかったよね、亜美」
P  「や・・・やっぱいい!そ・・・それ以上は!
ホ、ホラ!いい天気だし散歩・・・ハッ」(しまったー!
亜美「あ、そーだね!散歩いこ散歩!」
・・・その後、ある程度予想通り着替えさせられた・・・。
真美「よーし!準備完了!じゃ、いこ!」
・・・といいつつ気がついたら電車に乗ってる俺たち・・・
起きた時間が起きた時間でゲーセン行ったり・・・服選んでたり・・・
もう、なんか今日はいつも以上に暴走している気がする・・・
亜美「・・・あ、兄ちゃん。ココの公園覚えてるー?」
真美「あー!ここここ!覚えてるよね〜」
P  「・・・ああ、もちろん覚えてるよ。あの日メッチャカワイイ猫と・・・亜美と真美がいたところ。」
亜美「あ、ちゃんと覚えててくれた。兄ちゃんボーナス亜美真美ジャンル2.0倍!」
真美「亜美真美オーディションの合格も確実だね!」
P  「思い出かよ!・・・いや、思い出だけどさ!!なんだよそれ」
亜美「ちょっと遊ぼうよ、ね、兄ちゃん」
真美「うん、やろやろー」
P  「あ・・・ああ・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4つあるブランコに、俺が亜美たちに挟まって座る。
亜美「ねえ兄ちゃん、前さ、ヘリコプターで事務所言ったの、覚えてる?」
真美「そうそうー、そしたら兄ちゃんの小遣い減っちゃってさー」
P  「う・・・あ・・・あまり思い出したくないかも・・・」
亜美「うーん、けどさ、あの時兄ちゃん、なんかすごかったよね。」
真美「うん、すごいこと言い出してさ、カッコいいっていうかなんていうか」
P  「は・・・そう思うかな・・・」
亜美「乗ってる時メチャイー感じしたよねー」
真美「うん、着いたときがっくりしたけど、乗ってる間は本当にすごかったねー。」
亜美「昨日のことも・・・」(バッ
真美「・・・いや、なんでもないよ、兄ちゃん」 

(随分と顔赤いな・・・その後今日一日亜美たち妙に口数が減ってなにか暗い顔をしていた。
活動にはいつもより何か元気で何かで暗い感じがしていた・・・)

P  「うーん・・・なんかいけなかったのか?俺」

亜美「どうだったんだろね真美・・・兄ちゃんの言った事。
酔っ払ってると正直になるとか嘘つきになるとかいうしねー・・・」
真美「聞いてもわかってくれないし、覚えてもいてくれないみたいだからね・・・」

亜美『よぉし!亜美が兄ちゃんの背中流しちゃうよー!』
真美『えー!真美も流すー!!』
P  『ははっ今日は食事とか何まで随分と気前がいいなー』
亜美『兄ちゃんのためなら、なーんだって奮発しちゃうよ!』
真美『真美たち兄ちゃんのこと、大好きだもん!当然だよ〜』
P  『俺だって・・・お前達みたいな奴らでもな・・・』
二人『え!?!?!?』 




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